玉石積み擁壁とは?擁壁崩壊の前兆とその対策をご紹介!

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皆さまこんにちは。岡山県を中心に各地で「石垣石積みの補修、補強」「やぎのレンタル」「通信事業」を展開している株式会社トーラスです。


風情があって歴史的な風格も感じられるのが、「玉石積み擁壁」です。

昔ながらの石積みの方法で、石を一つひとつ、人が手で積み上げてきた素朴な痕跡が見て取れます。

ただし昔につくられただけあって、心配なのが崩壊です。


今回は「玉石積み擁壁」が崩壊する前兆とその対策を、「やぎさんレンタル」でもおなじみの、石積み擁壁のプロフェッショナル・株式会社トーラスが解説いたします。




■玉石積み擁壁とは?



玉石積み擁壁とは、丸みを残した自然石を積み上げた石垣や擁壁のことを意味します。

玉石積み擁壁の最大の特徴は、その美しい見た目にあります。自然に角が取れて丸くなった石を用いるため、人工的に割られた石にはないぬくもりがあります。


玉石積みで有名なのは、静岡県掛川市の横須賀城。天竜川で採れた玉石を集めて築いた、圧巻の美しい石垣を堪能することができます。

現代でも玉石積みは、庭や社寺仏閣、敷地境界を示す石垣、段差がある土地の土留めや塀などによく見られます。


玉石積み擁壁は伝統的な石積みの方法の一つで、目地が上下に通らないような石の積み方に特徴があり、石と石を噛み合わせることで強度を保ちます。ただし現在の法律では、2mを超える玉石積み擁壁はコンクリートの補強が必要とされています。




■玉石積み擁壁の耐久性ってどうなの?



玉石積み擁壁は一般的に頑丈なつくりをしています。かつて石積みは、日本が誇る建築文化でもあり、美しい景観をかたちづくってきました。石積み職人も高度な技術をもち、そうした職人たちによって積み上げられた擁壁のなかには、数百年もの長きにわたり維持できるものもあります。


玉石積みではありませんが、岡山城も1620年ごろに改修された時のものが、今なお残っているんですよ。




■こんな時はすぐにメンテナンスを!



玉石積み擁壁には、二つの積み方があります。

まず一つは、空積み。コンクリートやモルタルが登場しない時代につくられた、古い石積みのやり方です。

もう一つは、練積み。石と石の間にコンクリートやモルタルを詰めて耐久性を出します。


空積みも頑丈で長寿命とはいえ、永遠に維持できるものではありません。またコンクリートも経年で劣化するので、メンテナンスは必要です。

そしてメンテナンスのサインは、ある程度、目視でも確認することができます。



・メンテナンスのサイン1 擁壁の傾斜や変形 


本来、垂直であるはずの擁壁が傾き始めていたら、それは土圧を受けて、荷重バランスが崩れているサインです。

また、特定の部分が膨らむ「はらみ」や、凹んだりした状態が見られたら、同様にバランスが悪くなっていることを示します。



・メンテナンスのサイン2 石のずれや浮き


本来の位置から石が動いている場合も、芳しくないサインです。隙間ができていたり、石同士の密着に緩みが発生したりすると、ずれや浮きとなってあらわれます。石が浮いたりずれていたりすると、擁壁全体の安定性が保たれず、崩壊するリスクが高くなります。



・メンテナンスのサイン3 排水の不備や水たまり


擁壁の裏面は砂利や砂、土なので、水分がたまります。そして擁壁の排水性能が低下すると、こうした裏面でいっそう水がたまりやすくなってしまいます。その結果、土圧が増加して、余分な圧力が擁壁にかかってしまいます。


特に雨が降った後に擁壁のまわりに水たまりができていたり、擁壁の表面から水漏れして乾かない場合は、注意が必要です。ふさわしい排水対策を施すことで土圧を軽減し、崩壊リスクを低くすることができます。


ほかコケやカビの黒ずみなども、排水がうまくいっていないサイン。大雨をきっかけに玉石積み擁壁が崩落するというリスクも否定できないので、要注意です。


【意外と知らない】石積み擁壁のトラブルサインとは?

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■玉石積み擁壁の補強・メンテナンスは職人の技術に大きく左右される?



玉石積み擁壁は、職人が一つひとつ石を積み重ねることで生まれる風情に魅力がありますが、メンテナンスには専門的な知識と技術が必要です。


メンテナンスが必要な場合、その方法は大きく分けて二つあります。

一つは、擁壁の解体・積み直し。これは手作業で行うので、石積みを熟知したベテランの職人の技が求められます。また手作業の場合、コンクリート擁壁と比較すると費用も高くなる傾向があります。


昔ながらの玉石積み擁壁を解体する場合は、土砂崩れを誘発するリスクもあり、難易度も高くなります。石積み擁壁の補修の経験が豊富なプロフェッショナルに依頼するのが、得策です。


そして玉石積み擁壁に限らず擁壁全般は、敷地境界付近で作業が行われることになります。近隣への影響も考慮して解体を行わなければならないので、その点からも、石積み補修に慣れているプロに相談しましょう。




■崩落の危険度の高い玉石積み擁壁を補強できるモルダム工法



もう一つの方法が、補強剤の注入です。特に石のずれや浮きが見られた場合は、石を再配置しつつ、石と石のあいだの隙間に補強剤を注入・充填して固定します。

「石積み接着補強工法」とも呼びますが、トーラスがおすすめするのは、モルダム工法。

既存の石積みを取り壊すことなく、石積み内部に優れた接着性をもつ充填材を注入することで、固定します。


また一般的に大きく動いた玉石積みは危険な状態にあり、抜け落ちのリスクなどから補修が困難なこともありますが、高い接着力と圧縮強度をもつモルダム工法なら、サポートを設置しながら数回に分けて接着補強することが可能です。


モルダム工法は、美観を保ちながら補強工事ができ、大きな重機も必要としないので狭小地や前面道路の狭い土地でも対応できるのも特徴です。


ちなみに擁壁が水をはらんでいる場合は、鋼管のドレーンを打ち込んで排水させることも可能です。


【モルダム工法とは】工法独自の強みとは? トーラスで施工にあたる熟達の技術者の生の声や、お客様のご感想もご紹介!

https://j-torus.co.jp/blog/news/170310




■扱いが難しい玉石積み擁壁のメンテナンスや補強なら、石積みのプロフェッショナルであるトーラスにご相談ください



玉石積み擁壁は補強や補修の時期を迎えているものも多く、メンテナンスが欠かせません。

身をもって不具合を体感しやすい建物と異なり、擁壁や石垣のメンテナンスの必要性は気づきにくいものですが、放置しておくと崩落して人を巻き込んだ事故を起こすリスクもあります。


特に玉石積み擁壁は、石積みを知り尽くしたエキスパートでないと施工が困難です。コストと安全性を鑑みながら、最適なご提案をいたしますので、玉積み擁壁のメンテナンスや補強をご検討されている方は、お気軽にトーラスにご相談ください。



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ヤギさんレンタルでもなじみ深い株式会社トーラスの本事業は、

石積み・石垣や斜面の補強工事です。


とりわけ特許工法である「モルダム工法」により、従来の石積み補強(石垣補強)工事のデメリットであった、「接着力の弱さ」「内部浸水による水圧上昇の倒壊に対応できない」など、これらの弱点を補った高品質な補強工事を、法人様向けに提供しています。


百聞は一見に如かず。

ぜひ一度、弊社の補強工事実績をご覧ください。


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