皆さまこんにちは。
岡山県を中心に各地で「石垣石積みの補修、補強」「やぎのレンタル」「通信事業」を展開している株式会社トーラスです。
趣があって素敵ですね……なんて言われることも多い石積み擁壁。
ただし石積み擁壁は必ず経年劣化するもので、いつの間にか、深刻なトラブルが石積み内部で進行している可能性もあります。
万が一、崩落や倒壊などが起こってしまったらおおごとです。
長年にわたって蓄積された石積み内部のトラブルが、大雨や台風、地震をきっかけに一気に表出する、という可能性も否めません。
では、どうしたら石積み擁壁のトラブルサインに気づくことができるのでしょうか。
「やぎさんレンタル」でもおなじみの、石積み擁壁のプロフェッショナル「株式会社トーラス」が解説いたします。
■石積み擁壁のトラブルサインとは?
参考:施工事例「【石垣・石積接着補強工事】大阪府大阪市 施工例81」
石積み擁壁は長年見慣れていて、当たり前のように存在しているもの。
したがってトラブルのサインが表れていることになかなか気づきにくいものです。
目視でわかりやすいサインを紹介します。
【トラブルサイン①】擁壁表面に、黒カビや藻、草や木の根が見られる
石積み表面の色を見てみましょう。
黒みがかった部分や緑っぽい箇所があれば、カビや藻が生えている証拠。
すなわち水分過剰で、排水がうまくいっていない可能性があります。
草木やコケの状態も合わせてチェックしてみるといいですよ。
石と石の隙間に泥などが残っていたら、こちらも水の問題が考えられます。
また草や木の根っこなども要注意のサイン。
劣化によるひび割れや隙間から出てくるものなので、異常が起こっている可能性があります。
【トラブルサイン②】亀裂やひび割れ、隆起が見られる
石積みってもともと膨らんでいたり、凹んだりしているものじゃないの?
たしかにそのような積み方もありますが、もとの状態から変化していたら、要注意です。
表面の形状に異常が大きく見られる場合には、ただちに石積みのプロにSOSを。
極端に擁壁の一部の石が盛り上がっていたり、くぼんでいたりといった擁壁は、倒壊の危険性が指摘できます。早い段階で専門家に調査を依頼しましょう。
【トラブルサイン③】水抜き箇所数が少ない、土や枯葉で詰まっている・そもそも水抜き配管の奥はコンクリートで詰まっていて用を足していない。
裏方として擁壁の安全性をしっかり支えているのが、水抜き処置です。
水抜き処置として一般的には配管設置をしますが、設置基準が法律(宅地造成等規制法施行令)によって定められており、「壁面の面積3㎡以内ごとに少なくとも1個の、内径7.5cm以上の水抜き穴」の設置が義務付けられています。
にもかかわらず、こうした基準が守られていないというケースも。
水抜き穴がないと、地中の水分量が多くなってしまいます。
そうなると地盤の軟弱化を招いたり、擁壁を外側へ押し出そうとする圧力が高まったりしてしまいます。
そして擁壁の隙間から水が染み出すことで、強度が低下することも考えられます。
擁壁自体に膨らみやへこみがなく、見た目状問題がなさそうでも、所定数の水抜き配管がなければ、要注意。
さらに、水抜き配管数は法律を守られていても、有効に働いていないという場合もあったりします。
例えば水抜き配管の奥にライトをあててみると、コンクリートで塞がっているなど、形だけの配管、というものもしばしばあります。
土や苔、枯葉や異物が詰まって、水抜き配管の用を果たしていないということも。
この場合は、水が抜けずに土圧が上がり、擁壁が膨らむ原因になります。
■石積み擁壁のトラブルはなぜ起こる?
ではこのようなトラブルは、なぜ起こるのでしょう?
原因として3つ、考えられます。
【トラブルの原因①】自然災害によるもの
気象庁の統計によると、2023年に岡山県内で起こった震度1以上の地震は合計21回。
最大震度はマグニチュード2.7というものでした。
それって全然小さいじゃない……と思われるかもしれませんが、あなどるなかれ。
実はこうした小さな地震でも、石積みにダメージを与えているのです。
たとえ受けているダメージがささいなものでも、年間20回も重ねれば相当なもの。
単純計算で5年で100回、10年で200回のダメージを受けることになります。
さらに地震や豪雨などの自然災害も、石積み擁壁に大きな負担をかける原因です。
【トラブルの原因②】経年劣化によるもの
どれほど精緻に積まれた石積み擁壁でも、必ず経年で劣化が起こります。
人間だって、たとえすごい美人でも年を取らないなんて人はいません。
トラブルの原因①で紹介したような自然災害は、長年にわたり石積み擁壁にダメージを与え、ひび割れ、欠け、傾きなどのトラブルを引き起こしやすい可能性があります。
とりわけ地盤が弱い場所にある石積み擁壁は、こうした自然災害の影響を受けやすい傾向があることは知っておきましょう。
【トラブルの原因③】人為=施工不良によるもの
経年劣化だけでなく、そもそも施工が悪かった、ということも。
特にコストを抑えておざなりにつくった石積み擁壁は施工不良によるトラブルがおきがちです。
そういえばあの施工業者、あまり信用できなさそうだった……と思い当たる節はありませんか?
今問題はなさそうだから大丈夫、と楽観視するのは危険なので、もしトラブルサインを見つけたら、ただちに信頼できる石積み擁壁のプロにSOSを送りましょう。
■トラブルを放置するのは危険! もしかすると命に関わるかも……
参考:施工事例「【石垣・石積接着補強工事】大阪府河内長野市 施工例46」
石積み擁壁のトラブルを放置するのは危険です。
思いがけないタイミングで長年にわたり蓄積されたダメージが噴出し、崩壊という事態になっては、人命にもかかわります。
もしも道ゆく人を巻き込んでは、裁判や大掛かりな補償といった話にもなりかねません。
では、石積み擁壁のトラブルを放置すると、どんなリスクがあるのでしょう。
・擁壁の崩壊と建物の損壊
トラブルが進行すると、擁壁全体が崩落する可能性があります。
石積み擁壁が崩れるということは、背後の土砂がどっと押し寄せて建物を直撃したり、土砂崩れを引き起こしたりする可能性があるということ。
いわば、土版の津波のようなものです。
地盤が弱い敷地や高台にある住宅や、また擁壁の下に道路がある場合は、被害拡大の可能性も考えられます。
・人に被害を与えてしまう
石積み擁壁の崩壊は、最悪、人的被害を引き起こします。
特に歩行者が擁壁近くを通りかかっていると、運悪く巻き込まれる可能性があります。
擁壁の下にある建物が倒壊すると、建物内にいた人命が失われるというリスクも否めません。
■トラブルサインが出た場合の対処とは?
参考:施工事例「【石垣・石積接着補強工事】施工例34」
こうした事態を招かないためにも、トラブルサインが出たら、プロにSOSを送りましょう。
目地の開きや微妙なはらみ、水抜き穴の以上など、なかなか素人では気づきにくいポイントもチェックしてくれるので安心です。
定期的に依頼すると、安心です。
場合によっては補強工事も必要です。
工事といっても、何台も重機が入って石積みを積み直すような大掛かりなことにはならないので、ご安心を。
特許を取得した「モルダム工法」は、既存の石積みの内部に接着性の高い石積み専用充填剤を注入する事によって補強する工法です。排水機能を確保した状態で、内部から補強することが出来、敷地境界際に設置された石積みでも表面に構造物を設置する必要がないため、敷地境界を超える事無く施工が可能です。
ただし、技術者の腕に左右されるため、熟達した業者に依頼するのが大前提です。
■優れた「モルダム工法」をより精度高く施工するのが、「トーラス」の腕の見せ所
石積み・石垣の補強工事を手掛ける会社には、充填材の品質基準を明らかにしていないところもあります。
しかし「トーラス」は、施工・品質の透明性がモットー。
「モルダム工法」では、圧縮強度24N/㎟以上の規格値に設定・品質管理された製品を使用しています。
圧縮強度24N/㎟……と言われてもピンとこないかもしれませんが、これは1㎟あたり、約2.4kgまでのモノが乗っても大丈夫という指標です。
さらに言えば、1㎡に60kgくらいの人が約40000人乗っても耐えられると言えば、その強度がうかがいしれることでしょう。
「トーラス」ではこうした施工前の試験にも手を抜かず、しっかり時間をかけて圧縮強度試験を行なっています。
規格以上の強度があることを実証して、数字のうえでも施工品質をご提示できるように心がけています。
施工は熟達した技術者が手がけ、石積みや石垣の風情を損なわないよう、強靭に補強。
施工中のプロセスは動画や写真で共有するので、ご安心ください。
工事の間にしか見えない部分も記録に残し、各種工程ごとにまとめた写真帳を作成。
記念になるのはもちろん、この石積み・石垣を受け継ぐ次世代の方に安心感をもっていただけます。
ヤギさんレンタルでもなじみ深い株式会社トーラス。
その本事業として提供している石積み・石垣補強工事。
特許工法である「モルダム工法」により、従来の石積み補強(石垣補強)工事のデメリットであった、「接着力の弱さ」「内部浸水による水圧上昇の倒壊に対応できない」など、これらの弱点を補った高品質な補強工事を、法人様向けに提供しています。
百聞は一見に如かず。
ぜひ一度、弊社の補強工事実績をご覧ください。
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余談ですが、副事業として「ヤギさんレンタル」も実施中!
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