皆さまこんにちは。
岡山県を中心に各地で「石垣石積みの補修、補強」「やぎのレンタル」「通信事業」を展開している株式会社トーラスです。
石積み工事を行ってからだいぶ時間が経っているので、安全性の面では少々不安かも?
特にこれから暑くなって、大雨や台風のシーズンを迎えると、鉄砲水のリスクがあるかもしれない。最悪の場合、崩落するということも否めない……。
けれども石積みを積み直して修理するのは、お金も時間もかかりそう。
比較的ローコスト&短時間で、なんとか石積みの安全性を担保できないだろうか。
そんなお悩みにうってつけなのが、「モルダム工法」です!
今回は「モルダム工法」について、実際に現場で施工にあたる技術者から見たスゴさも含め、そのメリットを解説します。
■モルダム工法のメリットとは? 既存工法と何が違う?
・モルダム工法のメリットとは?
「モルダム工法」とは、「石積接着補強工法」のこと。
既存の石積み内部に接着性の高い石積み専用充填剤を注入して、補修・補強する工法です。
この充填剤の名称が「モルダムエース・モルダムGハイパー」であることから、「モルダム工法」と呼ばれているのですが、従来のセメントモルタルよりも高い強度・付着力を発揮します。
「モルダム工法」のメリットは、排水機能を確保した状態で、内部から補強できるということ。したがって、ほかの工法よりも安価で施工できるのが、大きな強みの一つです。
石垣・石積みの土圧の低減を図るために、専用の水抜き加工シートを1㎡あたり1カ所設置して遮蔽層を形成。水抜き加工シートを併用することで、排水機能を確保しながら内部から補強もできるという仕組みです。
そして境界際に設置された石積みでも、施工のために表面に構造物を設置する必要がありません。それゆえ、狭小な敷地内での施工が可能となっております。
個人住宅はもちろん、道路維持工事、急傾斜地崩壊対策事業、河川護岸工事など、さまざまな石積みの補強工事に適用されています。
・既存工法との違いとは?
石垣や石積みの補強方法にはさまざまなやり方がありますが、「モルダム工法」がほかの工法と大きく違うのは、石積み専用充填剤により擁壁を一枚岩のように固めることができるということ。
つまり補強のために石垣や石積みを解体・再構築する必要がありません。
先人が苦労して積み上げられた石垣や石積みの趣きはそのままに、しっかり強度を補強できる優れた工法なのです。
・モルダム工法にデメリットはある?
もちろんメリットがあればデメリットもあります。
例えば、擁壁上部に根を張っている花木への影響。
モルダムは強アルカリ性のセメントが主成分なので、もし根が石積み内部までしっかりと張り巡らされていると、枯れてしまう可能性も否めません。
また工法上、石積みの基礎には手を加えられないので、不同沈下が発生していると、注入してもヒビが入る可能性があることもあります。
もちろんトーラスではこうしたデメリットもお客様にお伝えしたうえで、ご納得いただいたうえで工事に着手いたします。
■モルダム工法で石積み補修をし続けたからこそ実感! ~特許工法の強み~
では、実際に施工を手掛けるトーラスの技術者たちから、「モルダム工法」の強みを深掘りして紹介します!
・【施工経験者が語る!】モルダム工法の強み①:掘削を最小限に元の石積みの形を残す
既存工法で石積み補修をすると、どうしても工事した跡が新旧の対比として残ってしまいます。以前の石積みと新たに補修を行った場合との差が一目瞭然になります。
しかし、モルダム工法では石積み自体は触りません。
大きく掘削したり石積みをやり替えたりすることなく施工ができるので、長い時を宿した石積みの表情を残すことができます。
もう一つ、トーラスの技術者が注目しているのは、接着性の強さです。
ふつうのモルタルではコテに付着することはあまりないのですが、モルダムはコテに引っ付くほど強い接着性をもっています。
すなわち、石と石の間も強力に接着しているということが分かります。
言葉で「接着性が強い」と言われても、実際どのくらい強いのかわかりませんよね。
けれどもモルダム工法は作業を行っている者としても、その接着性の強さを実感できます。
ちなみに、コンクリートやモルタルの流動性を図る指針として、「スランプ試験」というものがあります。
性能の良いコンクリート・モルタルとは、固いコンクリートということ。
スランプ試験では、固まる前の流動性を調べるのですが、容器に入れて規定量の水と攪拌したのちに、モルタル頂部の高さが何㎝下がったかを確認します。
ちょっとイメージしにくいかもしれないので、お菓子づくりに例えてみましょう。
冷やし固めている最中のプリンを冷蔵庫から取り出して、型(容器)をはずすと仮定します。
しっかり固まっているプリンは、容器からはずしてもきちんと形を保っていますが、固まり切っていないプリンは、だらんと崩れかけてしまいますよね。
すなわち固くて良いコンクリート・モルタルなら、容器をはずしても微動だにしない、ということです。
もちろんスランプ試験は固まっていない状態でチェックするので、何㎝かは下がるのが当たり前。
しかしモルダム工法で使われている接着剤を用いてスランプ試験を行ったところ、容器に入れて持ち上げても、まったく落ちてきませんでした。
石積み補強においても非常に高い粘着性が証明された、ということになります。
・【施工経験者が語る!】モルダム工法の強み②:昔ながらの石積みの景観という歴史財産を継承
石積みの補修施工に長年携わっていると、単に強度を上げるだけでなく、仕上げの美しさにもこだわりたくなるものです。
モルダム工法は強度を上げられることはもちろん、石積みの表情の一部となる目地を美しく仕上げられるのもメリットの一つ。
さらに石積みの洗浄などにより、以前のような美しい表情を再現できます。
歴史的景観として愛されてきた風景を、次世代に繋ぐことができるのは、技術者としてこのうえない喜びです。
・【施工経験者が語る!】モルダム工法の強み③:弊社のように熟練度が高い職人が施工するとさらに強度UP
モルダム工法自体が優れた工法ではありますが、それでも作業に従事する技術者の腕によって、仕上がりと強度が左右されます。
たとえば石と石の隙間に接着剤(モルダム)を注入する作業の前にも重要なプロセスがあり、トーラスではしっかり手をかけています。
まずは、石と石の隙間をていねいに洗浄。
土や砂利などは洗い出し、そのほかにも石垣(石積み)を崩壊させる原因の一つとなる、草・木の根をバーナーで焼き切ります。
こうしたていねいな作業を施すことにより、石と石の接着度が高まります。
たとえば木の板のうえにペンキを塗るにしても、板が汚れていてはきれいに塗装できないのと同じこと。
見えない作業こそ、大きく仕上がりを左右するのです。
さらにどのような作業をどの程度行うかは、熟達の技術者でないと判断できません。
トーラスでは知見豊かな職人がふさわしい下準備を担うことで、モルダム工法のポテンシャルを引き出します。
■【トーラスにお寄せいただいた、お客様の声】モルダム工法の強みが実際に喜ばれた事例紹介
細部にいたるまで気配り・手配り・目配り十分の、トーラスが手掛けるモルダム工法。
実際にご依頼くださった方からいただいているお声を紹介します!
▼ 石積みを削る部分を最小限にする×モルダム工法ならではの仕上がりの美しさが好評!
「仕上がりも綺麗にしてくれて、ありがとうございました」
多くの現場でこんなお声を頂戴します。
モルダム工法で石積みの形を残せるだけでなく、熟達したトーラスの技術者が、さらに美しい仕上がりを実現。
石積みの風流な趣きや、歴史的な景観を保つことができます。
▼ 施工の透明性を上げるため、日々の作業を動画に記録! その都度お客様に共有
「東京から岡山の実家の石積み補強を依頼したけれども、作業動画や写真を送ってくれたので安心だった」
お客様のなかには遠方にお住まいの方もいらっしゃいます。
また近くにお住まいであっても、足繁く現場に通えない……ということもありますよね。
そうした場合に心配になるのが、きちんと工事してくれているのか、ということ。
しかし、ご安心ください。
トーラスは工事の「透明性」に徹底してこだわっています。
遠方にお住まいで現場作業を見たいけど見に行けない方には動画を撮影して共有するので、進捗や作業品質をしっかりご確認いただけます。
仮にお客様が施工中ずっと見学されていても、胸を張れるクオリティで作業をするのが、トーラスのモットーです。
▼ モルダム工法の強みの一つ「重機が入らない狭い場所にも対応可能」でも、ドローンも使って作業報告
「ドローンを使ってビフォー・アフターの完了報告を送ってもらえたことにも感激した」
モルダム工法の強みの一つに、狭小地でも施工ができることはすでにご説明いたしました。
ただ、こうした場所はお客様からしてみれば、作業工程や仕上がりが確認しづらい……と思われるかもしれません。
そこでトーラスでは、ドローン撮影が可能な場所では、ドローンを飛ばして撮影をして、完了報告をすることもございます。
最近、一般の建設工事でもドローン撮影をすることで、作業員が危険を侵すことなく屋根や敷地の状態を確認してコスト低減につなげるケースが増えています。
このドローンのメリットは石垣(石積み)補強工事でも同様。
特に石垣全体を空から俯瞰するということは、見晴らしのよい高台が近くにない限り不可能です。
こうしてドローン撮影した景観は、完了報告だけでなく、企業様のHPやブログ・パンフレットなどの素材資料としてもお使いいただけます。
ヤギさんレンタルでもなじみ深い株式会社トーラス。
その本事業として提供している石積み・石垣補強工事。
特許工法である「モルダム工法」により、従来の石積み補強(石垣補強)工事のデメリットであった、「接着力の弱さ」「内部浸水による土圧上昇の倒壊に対応できない」など、これらの弱点を補った高品質な補強工事を提供しています。
百聞は一見に如かず。
ぜひ一度、弊社の補強工事実績をご覧ください。
特許工法の詳しい解説ページはこちらへ
余談ですが、副事業として「ヤギさんレンタル」も実施中!
ヤギさんをレンタルして、何するの!?と気になる方はこちらへ
弊社茂崎代表と子ヤギ